本論文では、遺伝的アルゴリズム(GA)に遺伝的操作としてウイルスによる 感染を導入した制約充足問題(CSP)の一般的な解法を提案する。GAは近年、 組合せ最適化問題の準最適解を得る方法として注目されている。しかし、探索 は交叉と突然変異のみで行なわれるため、探索速度の向上が難しい。本手法 では、ウイルスにCSPの部分解を用い、個体の集団とは別にウイルスの集団 を生成する。またウイルス感染は、選ばれたウイルスに従って個体の決められ た遺伝子座に、ウイルスの遺伝子を書き込むものとした。 本手法は、難問とされている制約密度の低いCSPに対して、通常のGAを 用いた場合よりも高速であることを実験により確認した。
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