組み紐理論に基づく編み込みモデル生成手法

Abstract

Braid is commonly used in hair braiding or kumihimo. It interweaves three or more strands to create complex structures. As a result, it is widely used as design technique. It is also quite common in Computer Graphics to recreate object from reality to virtual world. Modeling hair style of a character is still a challenge by softwares today, and hair braiding is a typical aspect of this problem. We propose an interactive braiding design system to distinguish those patterns which unravel naturally and to provide a 3D model generation utilizing a simple simulation process at the same time. The system is able to reproduce known patterns as well as to design new patterns. A braiding sequence teaching interface based on this system is also a possible direction.

概要

編み込みを持つ形状は、髪型のデザインや組み紐などに多く見られる。これらは、細長い紐状の形状が互いに絡み合うことで複雑な構造をつくるため、幾何学的にも興味深い造形手法の1つである。ところで、CGの分野では、現実世界に見られるあらゆるものの形がモデリングの対象となるため、例えば頭髪に編み込みを持つようなキャラクターの幾何モデルが必要となることがある。また、組み紐の新しい編み方を計算機上でシミュレートする場合には、編み込みの方法を対話的にモデリングできる必要がある。しかしながら、従来の3DCGソフトウェアを用いて、これを実現することは困難である。本研究では、組み紐理論に基づき、対話的に編み込み形状を設計したり、ある編み込みモデルが自然と解けることがあるか(編み込みとして安定した構造であるか)などをシミュレートしたりする仕組みを提案する。また、実装したシステムでは、最終的に得られた形状に簡易な物理シミュレーションを施すことで、3次元の幾何モデルを自動生成することを行った。これにより、既知の編み込み形状の再現、新しい編み込み形状の設計、編み込みの手順の教示などが簡易なインタフェースで実現できるものと期待できる。

Publication

胡健雄, 三谷純, 金森由博, 福井幸男, "編み込みをもつ頭髪モデル生成のための組み紐理論の拡張", 2013年度日本図学会秋季大会, 盛岡, 2013/11/16-17. (研究奨励賞受賞)